堀越千秋展

「わたしの幸福論ー身に半分の不幸」

CHIAKI HORIKOSHI Exhibition

2021.6.1 [Tue] - 19 [Sat]

木々の緑が深まるなか梅雨の走りが止まらない日々、皆さまお変わりありませんか。
6月の画廊香月は、堀越千秋展「わたしの幸福論-身に半分の不幸」を開催いたします。
コロナ渦が続くなか、ふくよかな風のように生きた堀越千秋の世界観に触れる機会となれば幸いです。

香月人美

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本展覧会は5月24日(月)-6月12日(土)での開催を予定しておりましたが、緊急事態宣言および東京都における緊急事態措置の再発令を受け、6月1日(火)-6月19日(土)へ会期変更とさせていただきましたことをお知らせいたします。
先にご案内を差し上げました皆さまには、何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。

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▽web版 美術手帖にて本展覧会情報が掲載中です。

http://bijutsutecho.com/exhibitions/7954

 

 

 

 

□ information

堀越千秋 展「 わたしの幸福論ー身に半分の不幸 」
2021.6.1 [Tue] – 19 [Sat]
13:00 – 18:30  [日・水  休廊]

 

私は常に幸福である。
いや、かつて若い頃、怪我をした時、失恋した時、病気になった時は不幸であった。
本当に、思い出すとため息がでるくらい不幸であった。

しかし今は、何やらのほほんと周囲の景色を眺めながら川下りをしているようでもある。
絵を描いたり、文を書いたり、好きなカンテを唄ったり、している。月給もボーナスもない。
下手をすると収入も危うい。しかし、私は鼻歌まじりに心の奥深く決めている。

「おれは遊ぶんだよーん」
と。

私の親しい友人のヒターノのフラメンコ唄いが、いつか言ったっけ。
「働くゥ?ヒターノが働いたら、じゃアルテ(芸・芸術)は一体誰がやるんだ?」…

堀越千秋
2002.10.14. 西日本新聞

 

堀越千秋
1948年東京都生まれ。
東京芸術大学大学院油画科専攻終了後、ヨーロッパ各地を放浪。
1976年スペイン政府給費留学生としてマドリッドに定住する。
マドリッドを中心に世界各地で活動を続ける堀越は、「スペインは、誰もがピカソの勢いと、短気と、粗放さ を持っている芸術国家だ」というスペインへの共感をベースに、絵画、立体、壁画などのアートからカンテ( フラメンコの唄)、エッセイといったさまざまな分野において、 ダイナミックで幅広い作品を生み出してきた。
「武満徹全集(小学館)」の装画で経済通産大臣賞。ライプチヒ市「世界で一番美しい本」日本代表に選出。全日空機内誌「翼の王国」表紙絵でも知られる。カンテの名門一族「アグヘタファミリー」との親交を深め、カンテ(フラメンコの唄)の名手としても活躍し、2004年フジロックフェスティバルにも出演した。
著書に「フラメンコ狂日記」、「絵に描けないスペイン」「赤土色のスペイン」「美を見て死ね」など多数出版される。
2014年、スペイン政府より文民功労賞を受賞。
2016年、マドリッドにて死去。

 

 

Chiaki Horikoshi
Born in 1948, Tokyo.
After graduating with a major in oil painting from Tokyo University of the Arts, Chiaki went traveling around Europe.
Settled in Madrid in 1976 as an exchange student sponsored by the Spanish government.
Chiaki continued his activities around the world with Madrid at the center: “Spain is an artistic nation where everyone has the energy of Picasso, short temper, and roughness”. Based on his empathy with Spain, he has produced dynamic and wide-ranging works in various fields such as paintings, sculptures, murals, cante (flamenco songs) and essays.
Received the Minister of Economy, Trade and Industry Prize for “Takemitsu Toru Complete Works (Shogakukan)”.  Elected as the Japanese representative for “most beautiful book in the world” at Leipzig. Also known for the covers of ANA’s inflight magazines “Tsubasa no oukoku”.
He deepened his friendship with the prestigious family of cante Agujetas and performed cante (flamenco songs), appearing at the Fuji Rock Festival in 2004.
Chiaki also published many books such as “Flamenco kyou nikki”,”E ni egakenai Spain”, Akatsuchi-iro no Spain” and “Bi o mite shine”.
2014, received a civilian award for distinguished service from the Spanish government.
2016, passed away in Madrid.