「正午頃になると、影たちはわずかに、事物の足元にへばりついた黒く鋭い縁取りとなっていて、音もなく不意に、それぞれの巣穴のなかへ、それぞれの秘密のなかへ引き蘢もる手筈を整えている。" /> 森 信夫 新作展「影から影へ」 – Gallery Kazuki | 画廊香月

森 信夫 新作展「影から影へ」

NOBUO mori Exhibition

2016.6.17[Fri] - 6.26[Sun]

「正午頃になると、影たちはわずかに、事物の足元にへばりついた黒く鋭い縁取りとなっていて、音もなく不意に、それぞれの巣穴のなかへ、それぞれの秘密のなかへ引き蘢もる手筈を整えている。」
W.ベンヤミン

 

 

■「香月人美の超限定朗読會vol.2」のご案内

昨年秋、M.デュラスのテクストからの朗読に続き、〈香月人美の超限定朗読會>第二弾をお願いしました。

今回は、私の個展の主題の一つでもある“影”に寄せて内田百閒をリクエストしましたが、茨木のり子、他を朗読してくれるそうで、何が登場するかは当日のお楽しみ。絵を舞台美術としてテクストの構成を考えてくれるということなので、私も今から心待ちにしています。

香月人美は、朗読者であるときの“人格”は、別物であるといいます。人格を意味する西欧語のpersona(ペルソナ)にはもともと仮面の意味もあることを思い起こすと、その朗読は声に宿った“影”の秘かな仮面の告白なのでしょうか?
ドイツの作家シャミッソーの「影をなくした男」の主人公は影をなくしたために大変な苦労をしますが、さまざまな影を拾い集めてそれらの音色を聞き分ける香月人美は、どのような仮面によってその声を響かせるのだろうか。

森 信夫

*ラテン語のpersonareには“ひびかせる”とか“声高にいう”という声や音に関わる意味があるそうす。

 

 

□香月人美の超限定朗読會vol.2

内田百閒、茨木のり子、他

6/25[sat]18:00-
◆参加費:1500yen
[1drink10名限定]