安元亮祐 の世界 展

Ryosuke Yasumoto Exhibition

1991年10月 2日(水) - 10月14日(月)

■ DMテキスト
耳と口が不自由ながら,色彩感覚と空想的な描写に優れ、天才的画家といわれる安元亮祐氏の個展を開催します。
作品は,サーカスの裏舞台や裏の世界(ペーソス)をテーマに描かれ安元氏の心が伝わってくるような落ち着いた安らぎが感じられます。
安元氏の描く空想の世界をどうぞご来場の上ご高覧ください。

■ 安元亮祐プロフィール
1954年、兵庫県 姫路市生まれ。
1972年に東京教育大(現、筑波大)付属聾(ろう)学校美術 専攻科入学

幼い頃、高熱が原因で聴覚を失う。
小学校の頃から絵に熱中、画家になろうと決意する。
学生時代から独特の色彩感覚など日本人離れした感性が際立っており、頭角を現わす。

1988年(34歳)には安田火災美術財団奨励賞受賞。1989年セントラル美術館油絵大賞展・佳作賞受賞。具象絵画や彫刻の新人登竜門といわれる第27回昭和会展(日動画廊主催)では昭和会賞を受賞し一躍注目を集める。

特徴的な画風にはマリオネットのピエロ,フルートやトランペットを奏でるジプシーたちが月明かりの下でいつも踊っている。鉛色したブルーグレイの空、人魚の棲む浜辺、枯れかけた花、降り注ぐビーズの雨は見知らぬ街を濡らし、記憶の断片を紡ぐ。窓からこちらの様子を伺う見知らぬ月の住人、刻印された街。そんな幻想的な世界は多くの人々を惹きつけ、魅了してきた。

会場 DADA
福岡市中央区天神2-7-6