2020.11.5 [Thu] - 24 [Tue] 13:00 - 18:30 [日.水 休廊] ◆ 作家在廊日 11/5[木]14[土]21[土]
&nbs" />Ryosuke Yasumoto Exhibition
A night of Nostalgia
2020.11.5 [Thu] - 24 [Tue]
2020.11.5 [Thu] – 24 [Tue]
13:00 – 18:30 [日.水 休廊]
◆ 作家在廊日 11/5[木]14[土]21[土]
芸術家は自分の芸術について語ることはできない。植物が園芸を語れないように。
ジャン・コクトー
安元亮祐 /Ryosuke Yasumoto
1954年、兵庫県 姫路市生まれ。 1972年に東京教育大(現、筑波大)付属聾(ろう)学校美術 専攻科入学
幼い頃、高熱で聴覚を失う。小学校の頃から描く事に夢中になり画家になろうと決意する。
学生時代から日本人離れした色彩感覚、ドローイングの美しさが際立ち頭角を現わす。
1988年(34歳)には安田火災美術財団奨励賞受賞。1989年セントラル美術館油絵大賞展・佳作賞受賞。
具象絵画や彫刻の新人登竜門といわれる第27回昭和会展(日動画廊主催)では昭和会賞を受賞し一躍注目を集める。
作品には、自画像のマリオネットやサーカスのピエロ、月明かりの下ではフルートやトランペットを奏でるジプシーたちが踊っている。楽園の女たちが唄う浜辺、窓からこちらの様子を伺う月の住人、枯れた名もない花、猫の棲む刻印された街、安元グレーと呼ばれるブルーグレイの空、降り注ぐビーズの雨は見知らぬ街を濡らし記憶の断片を紡ぐ。
幻想的な世界は今も人々を惹きつけ魅了してやまない。
画廊香月 香月人美
◽︎ Solo & Group Exhibition
2020 セレクション展「毛虫クジラの譜」画廊香月・東京
2019 「詩人からの手紙」画廊香月・東京
2019 「Art in Park Hotel TOKYO 2019 にてLive painting(25F lobby)
2018 新作展「祈り」画廊香月・東京
2017 「七月の記憶-海の記憶」画廊香月・東京
2017 「小さな名作展」不忍画廊・東京
2017 「オマージュ池田満寿夫」BUNKAMURA GALLERY・東京
2016 招き猫亭コレクション 猫まみれ展
(三重県立美術館、いわき市立美術館、2017~川越市立美術館、尾道市立美術館)
2016 「切りとられた風景」 画廊香月/東京・ギャラリーモリタ/福岡
2015 「明日、月の上で」 画廊香月/ギャラリーモリタ25周年記念特別企画
2015「フクネコの棲む森」画廊香月/東京
2014 「Artist in Hotel」PARK HOTEL/東京
2014 「明日、月の上で」画廊香月/東京
2013 「ワルツ」画廊香月/東京
1991 「安元亮祐展」画廊香月開設+DADAビル/ 福岡
1990 「安元亮祐展/海の見える世界一小さな画廊」福岡(後の画廊香月)
※1991 以降、画廊香月orギャラリーモリタにて毎年個展。
◽︎ Art Fair
2017 Infinity Japan Contemporary Art Show 日本無極限 TAIPEI (台湾・台北)TAIPEI・画廊香月より出展
2016 ART FAIR Sapporo 2016・GALLERY MORYTA
2016 ART KAOHSIUNG 2016(台湾・高雄)・GALLERY MORYTA
2014 ~2019「Art in PARK HOTEL TOKYO 」画廊香月より毎年出展
2014 ~2019「ART FAIR ASIA FUKUOKA」画廊香月より毎年出展
数年前、安元亮祐氏の絵画にはじめて出会った。
見知らぬ町の、さびれた海辺のがらんとした室内に道化がどこからとなく漂着(漂い流れて海辺に着くこと)し、もの思いにふけったり(熱中する、夢中になること)、たたずんだり(じっと立っている)している。そのたまらない孤独な風景はしかしどこか淋しく、どこか生あたたかい。遠い昔、どこかで出会った光景のような気もするし、夢とうつつ(現実)の間で漂った時間のような気もする。音のない静寂な空間だが遠くの方で波のさざめきがかすかに聞こえてくる。安元亮祐の絵から受けた最初の印象である。異質な世界となつかしい世界とが叙情的(感情がゆっくりと外に表れること)に溶け合っているのだ。触れたら崩れてしまいそうなはかなさと記憶のなかにいつまでもたたずんでいる得難い不思議な物質感。一度見たら忘れることの出来ない舞台である。
その時この画家がろうあ者であることを私は知らなかったのだ。そのあと安元亮祐夫妻にお会いして手話で話しているお二人を見て、その事実を知り、心打たれた。不安でありながら、マチエールに塗り込められた澄んだナイーブなこの感性は、画家が音のない世界で現実の中に心象(感覚(的要素)が心の中に再生したもの。イメージ。)を求めながら制作しているからだと分かった。松本竣介と共通する海辺や町並を濡らす驟雨(急に降り出す雨)のようにデリケートでしっとりとした画肌は私たちを限りなくなつかしい詩人の風景へ誘ってくれる。
池田満寿夫のことば
池田満寿夫 / Masuo Ikeda
画家、版画家・挿絵画家・彫刻家・陶芸家・作家・映画監督などの従来の芸術の枠にとどまらず多彩に活躍した芸術家。
1966年、32歳のとき、版画家としては最高権威のヴェネツイア・ビエンナーレ展版画部門の国際大賞を受賞
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